工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 若いOB宅を訪ね/いかがですか、快適ですか?

 「自分たち家族らしい家を建てたい」という話をお聞きしたのが、今から約5年前。
そして今から4年前に完成した若いOB様の家を訪ねてきました。
必要なモノだけ置いた室内は、つい先日お引き渡したかのように簡潔でスッキリとした印象を受けました。(ご夫妻のこうしたセンスは、とても素晴らしいと思います。)

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最初に出会った頃の話から今までを懐かしくも楽しく振り返りつつ、これまでの住み心地や夏・冬の燃費の話など家の性能に関する事、子育てに関してまで話題は多岐にわたりました。

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細かいことはお客様のプライバシーもあり控えますが、自分たちらしい家で快適に住み続けられる事を大変満足しているご様子でした。
設計・施工させて頂いた私としましても、たいへん嬉しい気持ちで帰路につきました。
そしてまた機会をみて訪ねようと思います。
(ハンス・J・ウェグナーデザインの)Yチェアに座り、あのロケーションで楽しい会話をしながら美味しい珈琲を頂けるのは、私にとって大変幸せなひと時でした「^^」>

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佐渡 小さな木造建物/地産材(資源)を意識して使う。

寒の戻り、と呼べるような荒天の佐渡島です。
また荒天に伴い、佐渡汽船のジェットフォイルも終日欠航する状況でした。(カーフェリーは運航しています。)
「地産材(資源)を意識して使う」
 最近では、佐渡島の新築木造住宅の骨組み材(構造材)も、島外の工場で機械加工して輸入※する方法(プレカット)が主流となっています。※佐渡島には、プレカット工場がありません。
私も主流というだけでなく、プレカットの長所を理解しますが、一方で佐渡林業や大工職人の技術力維持を考えると、その長所だけに頼っていてはマズイ気がしております。無垢材を使用した本物志向のリノベーション(改修工事)では、高い大工技術の必要性を強く感じます。
・・・
 前置きが長くなりましたが、このたび小さな木造の建物を建てる事になり、(お客様との打ち合わせして)『意識して佐渡産の木材を使う』ことにしました。また木材の納材において業者の方には、価格や含水率についての条件を付け加えさせて頂きました。
 佐渡に木材の人工乾燥できる施設は有りますが、稼働率は極めて低い状況の様です。そのため今回私どもは、ある程度自然乾燥した材料を選びました。

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佐渡産の杉柱》
「ハッキリした意識と変革」
 自分たちが木造住宅などの作り手として「佐渡の木を使いたい」とハッキリ言い、製材所や森林組合といった生産側の意識を高め今後に繋げたいと思っています。
これまでのように「乾燥した木材なら、島外から電話1本で仕入れられるよ。」では、仕入れ段階で交渉しかねます「^へ^」>
また価格面も国外輸入品などに対応できるよう意識して頂きたく思います。
国外から化石燃料を使い船便で輸入した木材より、地元のモノであれば地元の経済活性にも直結しやすい、と考えませんか「^^」

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《弊社工場での小規模製材》
「意識から持続へ」
せっかくの地産資源ですし、私どもはこれからも意識して使い続けますので、生産関係の方々も意識して生産してくれることを願ってます。またこうした取り組みをする施工者が増える事も期待しています。

佐渡 催しのご案内/空き家の活用

日中からチラホラと雪が舞う佐渡島です。
申し込み締め切りが明後日(2月21日)となっていますが、この場でもご案内いたします。
ちなみに私も「事例紹介」をする形で参加します「^^」>
佐渡 催しのご案内/空き家の活用』

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www.pref.niigata.lg.jp

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趣旨を御理解頂いた上で、御都合のつく方は、是非お出で下さい「^^」
以下、催しの要旨です。
佐渡地域づくりセミナー『空き家を活用して発信力のある場をつくろう』
◆日時:平成29年2月28日13時から17時まで
◆会場:あいぽーと佐渡(佐渡市両津夷384-11)
◆参加費:交流会※参加者を除き無料
◆定員:40名
※17時30分から別会場(ゆたかや旅館)で交流会有り。なお交流会参加者は4000円/人の負担となります。
◆申し込み締め切り:2月21日(火)
◆申し込み・問い合わせ先:佐渡地域振興局 企画振興課l 0259-74-3129

佐渡 古材をリユースした納屋の新築/その後

まだ寒いものの、雪溶けた足元では春の近づきをゆるりと感じる今日この頃の佐渡島です。天気予報でも雪ダルママークの出る日はあっても、地元の人から見れば”残る雪では無く、すぐ溶ける雪”という印象を持つ時期に入りました。

「その後」
昨年末に仕上がったこの建物ですが「(内と通じやすい)屋外での作業スペースを」という話となり、冬の天候を見ながら作業を進めてきました。
そして先日この工事も終え、この建物は更に豊かになりました。

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今回の作業は、(港湾や岸壁のデッキ材としても使用されている)耐久性の高いマサランを使用した屋外床(ウッドデッキ)を作り、ヒノキと杉材でスリット付きのソデ壁を付け加えました。これでこの建物の使い道や作業性も上りましたし、長く使用してゆけると思います。
私としても、単純な形状をしたこの建物が、使い込まれゆく経年変化でどんな風に渋くなってゆくのかとても楽しみです。

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佐渡 古い御堂にて/現状を知る

雪残る過日、仲間とともに或るお寺で御堂の調査を行いました。
我々に調査依頼してくれた御住職は、経年で歪んだり傾いたこの建物を矯正し、大切に使い続けたいと願っています。

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「現状を知ることが大事」
住宅の改修工事(リノベーション)と同様に、まず大事なのは『現状調査』です。
概略で平面図を書いた後で採寸をし、傾きや腐食箇所の有無など今後に必要な情報を盛り込んでゆきました。
これら現状調査の情報を図面化したり整理したうえで、今後の修繕施工の方針を取りまとめて行く事になります。

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今回の調査内容と直接関係しませんが、見入ってしまうモノも有りますね「^^」
たとえば…内部の天井は格天井(ごうてんじょう)となっており、天井板の1枚づついろいろな動植物が描かれています。内陣前の桝組みの着色も鮮やかです。

佐渡 神社の床修繕完了/畳職人へつなぐ

荒天が続く佐渡島です。
先日取り掛かった神社の床修繕では、大工作業も順調にはかどり造作仕事を終えました。
床仕上げは、ヒノキ無節の広幅物。上り框はアテビの仕様です。
また写真では見えませんが、床板を支える根太もヒノキで対応しました。(どんな修繕・改修でもそうですが、長持ちさせる方向で取り組んでおります「^^」)

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本日も荒天で強風の吹き荒れる寒い中でしたが、畳職人が現場採寸をしに駆けつけてくれました。
現場では、造作を終えた直後でもあり、仕上げた木々は香っておりました。

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佐渡 神社床の修繕

暦の上では立春を迎えましたが、荒天と寒さが戻ってきた佐渡島です。(島に渡航の際は、佐渡汽船の運行状況をご確認ください。ジェットフォイル欠航を知らないまま、駆け付けたターミナルで寒い中時間を持て余した話をつい最近も聞きました。)
「足元から固めよ!」
川上さん、今年はまず足元から固めよ!という事なのか、過日より大工スタッフは神社の床修繕をしております。

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既存の床下地に大きな腐食は無かったのですが、経年で下地木材はかなり弱ってきていましたので、新しい根太や根太受け、大引に据え付ける事にしました。
現場の外ではビュービューと冬風が吹き荒れています。
寒い中ですが、頑張ってまいりましょう「^^」/

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