工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 階(キザハシ)の製作

家づくりの現場での一区切りを機に、数日前から能舞台に掛かる階(キザハシ)の製作をし本日納めてまいりました。
※階(キザハシ)とは/能舞台の正面につけられた階段で、現在の演技・演出では用いられませんが、演者が舞台の正面を見定める際の目印になっています。
階の木材は無節の国産ヒノキで、厚みが6センチあるものを使用。
無節は一番等級の高い木材ですので、担当する大工スタッフと念入りに確認し合ってから刻みに入りました。

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家づくりだけでなく、こうした仕事の機会に恵まれた事を嬉しく思います。


佐渡 偶然にも/通り抜けられる古い土蔵

過日小木へ所用で出掛けた際、偶然にも珍しい土蔵を見る機会に恵まれました。
居住部分は道路に面し古い町屋の佇まいが残っていて、この地域ではよく見かける形式で部屋が配置されていました。
そして奥へと続く土間通路を進むと中庭があり、その先に土蔵がありました。
「通り抜けられる古い土蔵」

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写真は土蔵の入り口を見たものです。普段は奥の引き戸が閉められていて暗い状態です。(この撮影のために、外に面する戸を開けたので外光が差し込んでいます。)
その光の先には、裏庭となる緑地があり、そのまま進むともう一つの前面道路(裏の道)につながります。
実は、この家はもともと網元の住宅でした。
そして現在裏庭となっている所は、その昔浜だった場所で船を曳いてあったそうです。

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「土蔵の中に、また土蔵が!」
大きな土蔵の通路部分に面する形で土蔵が組み込まれています。そしてその中には家財で大切なモノを納めていたようです。それ以外の通路土間スペースは、味噌や米などを蓄えていた形跡がありました。
味噌蔵としての土蔵と、家財蔵としての土蔵が別々に建てている農家型古民家の土蔵と異なり、町屋の建つ地域ならではの工夫された土蔵としてとても特徴があると私は思います。
そして意外な展開が奥に残るこの建物は、実に面白いと思いました。
画像に含まれている可能性があるもの:花、空、植物、自然、屋外
画像に含まれている可能性があるもの:空、屋外、自然、水

 




佐渡 改修工事も同時進行中

”小さな木造建築/小屋の新築”とは別に、住宅改修工事の現場でも、春の晴れ間の中順調に外作業は進められています。
この物件では、後日増築をするため外部作業も取り合い部などを慎重に納めています。(写真ではなかなか伝わらないのですが・・・)

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さて、現場は建築基準法の22条地域という地域のため、外壁(や屋根、軒裏)の防火をする必要が有り、外壁の下地には防火材料を使い、その上から防水シートを張る仕様にしています。(外壁は、杉板を使う予定です。)
また内部では、天候の状況を見て造作も進めていて、配線を終えた部屋では天井の面材を張り始めています。

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佐渡 小さな木造建築/内壁張り

明日開催のトキマラソンに出場される方が両津港ターミナルから続々と出て来るのに出くわした本日です。
明日も天気良さそうですし、気持ちの良い走りが出来そうですね「^^」

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「内壁張り」
小屋の使い道を広げる事もあり、内部にも壁材を張っています。
壁に使用している材料は、針葉樹構造用合板。
ここまでしておけば、お客様の方で好き自由に釘やビスを留めたりして、道具や衣服など片付ける事も容易になり、使いやすくなると思います。

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佐渡 空いた場所を活かし直す計画

春の陽気で佐渡島も暖かくなってきて、日中車を走らせる時は窓全開でも心地良いぐらいでした。
「空いた場所を活かし直す計画」
現在進行中の仕事と並行し、空いた貸店舗を活かし直す相談を受け計画を進めています。新しい店主の個性に合った店にしようと、アレコレ考えている時間が悩ましくも楽しいひと時です。
(家づくり以上に)こうした計画では、決め過ぎないユルイ頭が必要とされる気がしています「^^」

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佐渡 暴風警報後の見回り/点検報告

昨日、一昨日の暴風が嘘だったかのように穏やかに晴れた本日の佐渡島です。
ただ荒れた波は、まだ凪にはなっていません。(波浪注意報は残っています)

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「点検報告/ご安心ください」
本日点検に周った家々は、すべて異常無しということで、私も安心しました。
見回りした物件の中には古い建物もありますので、屋根がいちばん心配でしたが雨漏りした様子も無かったです。(その家に向かう途中では、棟の瓦が外れていた家も見かけたので心配されました)

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昨日の全国ニュースでは、両津地区にある加茂湖での暴風吹き荒れる様子が放送されたようで、SNSでもちょっとした話題になりました。私もそんな加茂湖の状況を写真に撮ろうと思いましたが、湖岸に打ち付けた波が横へ40mも吹き飛ぶような有様で近寄るのも危ないので止めておきました「^^」>

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佐渡 小さな木造建築/窪みが建物の表情を付ける

連日暴風警報が発令された中ですが、この現場では、順調に作業が進められています。
外周り(外壁張り)の作業も、残りわずかになってきました。
「窪みが建物の表情を付ける」
この建物では、農作業の準備をするのが主な用途ですが、隅の部分に6畳ほどの窪みを設けています。(下の写真の左手の窪みです。)

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この窪みは、薪ストーブ用の薪割りをしストック乾燥しておく場所にも使われるため、完全な室内とはせず、風通しも必要な場所になります。とはいえアプローチとなる道路側からこの窪みが丸見えになるのは避けたいですね!ということで(外壁と張る方向を変え)15ミリのスリットを設けた横張り壁にして、外観のアクセントにしました。

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この現場は”小屋なんですが”設計段階からいろいろ工夫や提案を試みています。
それらの工夫・提案は、将来私たちが作り出す住宅でも活かして行けると思っています。
今回のこの仕事の私的テーマは「デザインされた小屋」でもありますので。

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