工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 家屋の歴史

本日の佐渡は久しぶりの雨模様。大降りはしていないものの、寒冷前線の影響からか肌寒く感じます。それでもここの所、霞んだ晴れ間の状態でしたから、この雨があがった後の晴れ間はスッキリする事でしょう。
✿建物の歴史:皇紀
先日解体した土蔵の棟木に建築した日が写真の通り書いてありました。
皇紀2607年」

僕も聞き覚えのない年号だった為、調べてみると「皇紀とは、神武天皇が即位した年を紀元とした年号=紀元前660年が皇紀元年」だということが分かりました。
※参考フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』より:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9A%87%E7%B4%80

つまりこの土蔵は西暦1947年(昭和22年)、今から61年前に建てられた、という事が解った訳です。今回この解体を依頼してくれたお施主さんにもこの棟木の説明をさせてもらった所、ご自身が生まれる前の年に御祖父さんが建てたものだという事をあらためて実感し、今は亡き御先祖を懐かしく思い出されていました。
✿筆跡〜宿魂
ここ数年僕自身も仕事柄、佐渡の古い家屋の増改築や解体で、相談を受けたり、解体に立ち会うことも増えてきました。
そのような中、棟木や柱や梁といった木材に書いてある当時の人々の筆跡(ふであと)を見ると、昔の建物は、職人以外の多くの人々が関わり作り上げたものだと実感させられます。また使用されている大きな木材を見るにつけ、工事にかかわった職人達の「後世まで長持ちさせたいという気迫」までも伝わってくるようです。古くなっても「建物に魂が宿っている」気がします。