工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

歌納め:伊勢神宮へ佐渡の獅子歌と湊木遣り

外宮を参拝している時に「伊勢神宮で、湊の獅子歌と木遣りを納めます。」と話をされる方が居て「まさか冗談でしょ」と僕は思っていました。
しかしその方は、伊勢神宮で案内をしてくれた神官へも「どこでなら歌わせてもらえますか?」と熱心に交渉をされていましたが、急な依頼は無理、という雰囲気が漂っていました。

それでは致し方ない…近くの食事処で、という事になったようです。

美しい神楽を見終わり、お守りやお札などを受け、昼食をする店「勢乃国屋」に手荷物を預け、店先で伊勢神宮の方を向き歌を始めようとしたところで「勢乃国屋」のご主人が
「せっかく佐渡からお出でになり、伊勢神宮に縁のある歌を歌うのだから、宇治橋の前で歌ってください。守衛所へは私が了解を取りつけますので…」
と言ってくださいました。


了解を取り付けてもらった、一同は再び伊勢神宮の入口(宇治橋)へ


正直、大勢の参拝者の居る前で大変恥ずかしかったのですが、湊に伝わる「獅子歌3つ」と「湊木遣り5つ」を歌い納めさせていただきました。

佐渡 湊の獅子組伊勢音頭より 一節》
伊勢はな 津でもつ 津は伊勢でもつ(ハァーヨイヨイ)
尾張名古屋は やんで城でもつ


佐渡 湊木遣りより 一節》
めでためでたの 若松様よ(ヨイヨーイ)
枝も栄える ヨー 葉も茂る

僕らの傍らで獅子歌を聴いていた「勢乃国屋」のご主人は
「この歌はまさしく正調”伊勢音頭”です。地元でもあまり聞かれなくなったこの歌を、佐渡から来た人たちが本場の伊勢で歌ってくれて大変嬉しく思います。」
と弾んだ声で言われたそうです。

今回の御伊勢参りで歌を納めた事は、佐渡、両津、湊の人として胸を張れる”誇り”を再認識した出来事の様に僕は思いました。(歌い始める前の恥ずかしさより、歌った後の清々しさが心に残りました。)

いろいろな意味で大変意義有る”御伊勢参り”でした。

※記念すべき出来事でしたが、僕も木遣りを歌っていた為写真撮影どころではなく、掲載している写真は同行した中川さんよりご提供いただきました。ありがとうございました。