工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 中古材を使った車庫《古材リユース》

高齢者のご夫妻から小さな車庫をローコストで建てたい…という依頼を受け、仕事の準備を始めました。

工場では初冬の晴れ間に運び入れておいた中古材の汚れや釘・金物を取り、墨付け前の準備に入っています。(その作業は、親方の指示もあり一番若いスタッフのS君に担当してもらいました。親方も若い職人に”物の大切さ”や”職人の地道な努力”を感じ取ってもらいたいと思ったのでしょう。S君も黙々と作業を進めてくれました。)


さて、ローコストに関しては、中古材をできるだけ再利用する方針にして、木材費を抑え、屋根も車庫という事で屋根用の波板を使って工事費を安くする…という工夫をしてみようと考えています。

ちなみに骨組となる中古の木材は、5年前改築させて頂いた現場から出てきたもの。
築4〜50年は経っていましたが木材はまだまだしっかりとしていたので、大きな梁材と柱をうちの工場でストックしておいたのですが、いよいよ現場にリユース(再活用)されます。

昔は大工職人による解体工事(佐渡ではコボシと言ったりします。)が始まると、近所の人や親戚が中古材を自家用に使う為もらいに来た時代も佐渡ではありました。


現代よりも昔の方が”リユース”していたのでした。


もっとも当時家を建てる事は現代の様にポンポンと建つ時代ではなく、木材も地元の山から切り出して角材に挽いていたので、中古木材とはいってもモノの有難味や価値が一般の人でも自然と身についていたのだと僕は思います。
また現代社会で見直されつつある「再活用(リユース)」という考え方は、最近の大不況下の社会では(不景気だから我慢するという考え方の他で)更に価値ある考え方だと思います。