工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 僕たちのスタンス/ハウスメーカーの家を見学

建って間もないハウスメーカーの家を、見学させてもらいました。
見た時に、僕なりに感じた事が幾つか有りましたので、チョット書き出してみました。

印象1:無垢はどこかいな?
内部に使用されている仕上げ材は無垢の木材がどこにも見当たらず、正直驚きました。
オール新建材による仕上げ方なのでした。

その為、家に上がらせてもらった時の足の感触がツルッとした感じです。(冬になるとヒヤッとした感じが強くなるように思いました。)
当然の事ながら「木の香り」といったものは一切しませんでした。

居間や食堂といった人が一番くつろぐ空間に、木目調のパネルが張られていましたが、無垢材が使われていないのが、大変不思議に思いました。

印象2:廊下が狭く、出入り口がドア
一般的にハウスメーカーは特別な「田舎モデル」を造っている訳ではないので、玄関や廊下の幅はやや窮屈な感じを受けました。
また各部屋の入口が全て片開きドアだったのも、驚きました。
これは立地条件などの影響もあるのかも知れませんが、お客様が高齢化してきた時に、ドアでは不自由を強いられないか、と思いました。

印象3:小奇麗だけど…薄い感
メーカー独自の基準もあるのかもしれませんが、各部屋が小奇麗に作っている感じを受けました。
壁、天井は白系のビニールクロス、床は合板フロアー、幅木や周り縁は床と同色のベニヤかMDFに木目の化粧シートを張ったもの…という素材全体が、薄く感じさせる為かも知れません。

《全般として》
お客様の予算や立地条件なども影響していると思いますが、全体として簡易な造りをしている印象を受けました。

また新築なのに家の作り方が簡易だけに、家を建てられたお客様が本来得られる筈の「長持ちする安心感」が少ない様に僕は正直感じました。
具体的にイメージするなら…5年後にはアレを直し、10年後には更にソレを直し、15年後には内部を全リフォーム、20年以内に屋根の葺き替え…という事になるかもしれません。(建って間もないうちから頻繁に家にお金をかけなければならなくなるのは、お客さまにとっても大変だと思われます。)

いずれにせよ、メーカーの商品はオリジナルでモノづくりをしている訳では有りませんので、家造りの立場は同じでも、僕たちとはスタンス《ポジション》が大きく違っている事が、今回の見学で理解できました。
今回の見学は、大変ためになりました。