工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 古民家の改修/便利な下屋を再び

台風の影響から汗ばむ陽気となった本日の佐渡島です。
晴れ間に恵まれたお陰で、現場での外仕事ははかどり良く進みました。

「しっくり来る下屋」
築60年余り経つこの建物の改修工事を進めてきた途中でもともと在った下屋を解体し、そのまま内部作業を優先してきました。

また既存の下屋は最初柱が無く、本体の建物からはね出す形式で在りました。しかしそれでは瓦屋根の重みを支えきれなくなり歪んできたため後で金属製の補強柱を立てて支えていました。私共が工事に関わり周辺が整ってきた中で、お客様から歪んだままに下屋にしておきたくない、という理由から作り直す事になった次第です。

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時間は経過し、内部の大工造作をほぼ終えた事もあり、下屋の建て直し工事を先日行いました。
「やはり、この家には下屋がしっくり来る。」とはご家族の弁。
下屋が生活上便利だと知っている方たちだけに、下屋が無くなった時期はどうもしっくりこなかったのだと思います。
使用材料は、束石が黒御影、柱は国産桧。また垂木や桁は米松。そして化粧野地板は杉を使っています。

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今日は瓦職人も防水下地の対応をしてくれましたので、明日天候を見て日本瓦を葺く予定となりました。
ちなみに上の写真で軒先部分に取り付けてある波形の部品は、スズメなどの小鳥たちが巣作るのを除けるための面戸材です。田舎ゆえ鳥たちもこうした場所を狙って巣作りしようとしていますので、念のため設置しました。

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《加茂湖畔の本日の夕暮れ時》