工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 偶然にも/通り抜けられる古い土蔵

過日小木へ所用で出掛けた際、偶然にも珍しい土蔵を見る機会に恵まれました。
居住部分は道路に面し古い町屋の佇まいが残っていて、この地域ではよく見かける形式で部屋が配置されていました。
そして奥へと続く土間通路を進むと中庭があり、その先に土蔵がありました。
「通り抜けられる古い土蔵」

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写真は土蔵の入り口を見たものです。普段は奥の引き戸が閉められていて暗い状態です。(この撮影のために、外に面する戸を開けたので外光が差し込んでいます。)
その光の先には、裏庭となる緑地があり、そのまま進むともう一つの前面道路(裏の道)につながります。
実は、この家はもともと網元の住宅でした。
そして現在裏庭となっている所は、その昔浜だった場所で船を曳いてあったそうです。

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「土蔵の中に、また土蔵が!」
大きな土蔵の通路部分に面する形で土蔵が組み込まれています。そしてその中には家財で大切なモノを納めていたようです。それ以外の通路土間スペースは、味噌や米などを蓄えていた形跡がありました。
味噌蔵としての土蔵と、家財蔵としての土蔵が別々に建てている農家型古民家の土蔵と異なり、町屋の建つ地域ならではの工夫された土蔵としてとても特徴があると私は思います。
そして意外な展開が奥に残るこの建物は、実に面白いと思いました。
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