工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

新潟 APWフォーラム2017にて/松尾和也氏の講演

6月29日朱鷺メッセで行われたAPWフォーラム2017(主催:YKKap)では、贅沢にも二人の著名な方々から講義を受ける機会に恵まれました。
第1部は(一社)パッシブハウスジャパン理事で1級建築士事務所を営む松尾和也氏。建物の温熱環境の実践に関するスペシャリストで、住宅も多く手掛ける方です。
しかし今回の講義では、温熱的に快適な家の設計をする上で基本的かつ大切な事が際立っていたように思います。

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↑同じ数の立方体を使っていても、面の数は大きく異なる・・・という話の中では、予算を把握したボリュームを設計の初期段階で組み立てることの意義を説明しています。

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↑同じ平面形状を持つ建物でも、配置される向きによって暖かさは変わる(暖かさが変わるという事は、暖房費も増エネや省エネに変わるという事です)・・・この話では、暖冷房費も意識した設計をすること、を話されました。

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↑春秋分日における採光取得の必要性について、また冬至の日射取得と夏至の遮熱に対する基本的な捉え方や対応についての話されました。また混み合った住宅地における設計手法の話では、日影図による解説がわかりやすかったですし、エアコンの能力区分や外壁よりも窓を高断熱化する意義についても話はおよびました。

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↑講演中の松尾和也氏
 繰り返しになりますが、今回の講義では、温熱的に快適な家の設計をする上で基本的かつ大切な事が際立っていたように思います。デザインだけに偏った設計をするよりも竣工後の光熱費までも意識した設計をする必要が有る、ということです。
私も頑張ります。