工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 腐食を直視!/浴室改修に伴い

改修工事の現場では、これまでの経験からある程度の想定をしていても、実際解体してみたら想定以上の傷みが目の前に…私どもの仕事は、そうした場面にも遭遇します。
今回の浴室改修工事の仕事では、半埋め込み浴槽の縁の高さで窓が設置されていた為「もともと気を付けた納まりをしていなければ、木部が腐りシロアリやカビにやられている」と感づいていましたが、納め方がかなり悪く下地材料だけでなく肝心の柱も根元から60センチほど腐っていました。(弊社では有り得ない雑な納め方でした)

f:id:takumi-2jam:20170921193708j:plain
《著しい傷み/浴槽横の外壁を剥がした状況》

f:id:takumi-2jam:20170921193712j:plain
《浴槽を取り去った後の腐食状況》
『直視!』
 そこで解体途中でも腐食状況を見た上で、どこら辺までどういう解体をするかを判断し、その後の補強方法を大工スタッフと話し合いました。
思い切り壊せない解体業者と変に既存状況を残すと補強しにくくなる大工…そこら辺をスピーディに判断するには、傷んだ箇所だけでなく周辺の状況を直視することが一番です。
その結果、効率よく効果的な対応方法を施す事にしました。
・・・
 何はともあれ、今回の著しい腐食が見つかったのは、お客様にとって不幸では無かった、と思います。もしそのまま使い続けていたら、事態はもっと悪くなり、家そのものの部分崩壊やねじれを起こしていました。(この浴室の真上2階には、ユニットバスが載っていましたので、その荷重が腐食して弱った場所を直撃する可能性もあった訳です)
・・・
また、仕上がれば隠れてしまう場所ほど、気を付けて納めてゆかなければいけない…と思います。
家づくりでは、見える部分よりも、見えない場所の方が肝心なのです。

f:id:takumi-2jam:20170921194604j:plain