工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

「佐渡 終生過ごせる様にと/小さな改修工事」

晴れ間続く佐渡島
仕事で向かう時の景色と風が実に心地良いです「^^」>

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「終生過ごせる様にと/小さな改修工事」
 小さな改修工事を終え、過日引き渡しをしました。
「これまでほとんど使う機会のなかった部屋を、仕事も出来て、くつろげて、眠れて、晩年は介護も(自分が)受けやすい部屋にする改修工事をお願いしたい」というのが最初の打合せでした。

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工事が始まった頃

 幸いトイレや台所といった水回りはこの部屋に近く動線の心配も少なかったので、出来るだけシンプルに仕上ることを意識し、落ち着く部屋作りを心掛けました。
 なおこの物件は築年数で80年ほど経ち、改修した部屋は(町屋造りのため)中庭だけで外とのつながり(通風と採光)を保っています。その町屋独特の雰囲気も良い感じで残せたら、と私は考えました。

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竣工後

 既存は開口部は広くても薄暗かった部屋ですが、断熱サッシの大きさを以前より小さくしつつも中庭からの光が拡散して明るい感じになりました。
床の素材は、国産ヒノキで蜜蝋ワックス仕上です。
また壁のくぼんだ部分には、オーディオを収納できる仕掛けになっています。

「明日介護でお世話になったとしても、これなら大丈夫!」と冗談交じりでお客様は喜んでおられました。断熱性を上げ、使い勝手が良くなり、落ち着く部屋になったことで、お客様の介護はまだまだ先だと私は思っています「^^」>

「佐渡 島暮らし再考の機会」

たいへんご無沙汰してました。
島は新緑生い茂る景色の中、田植えを終えた景色と澄んだ海が広がっています。

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三密とは程遠い環境の佐渡島ですが、コロナ禍ではマスク着用や手洗い・うがいをはじめ”新しい生活様式”での生活・仕事を続けています。

外出を自粛する中、私的には活字を読み、映画ソフトを見る機会が増えたと同時に、これからの家づくりについても考える事がいろいろ有りました。

(1)リモートワークと島でおうち暮らし

 現実として、コロナ禍で働き方を見直し交代勤務や在宅で仕事をする都会の方も増えました。
 この機会に、地方の再創生!と声高らかに述べませんが、リモートワーク出来る環境を佐渡島でも整えたら実家が残る島出身者だけでなくこの島の魅力を感じる都市在住の人々の移住は、空き家問題の解決にもつながり儚い夢ではない様に思います。
 地域なりの風習・習慣もある中、住む人が支え合って暮らす環境は佐渡島に残っていますので、この機会にご検討いただけますと幸いです「^^」

(2)島に在宅で仕事のできる(しやすい)おうち
 在宅でリモートワークする方にとっては、家庭のプライバシーと業務の守秘を確保できる形が良いと思います。特に小さなお子様の居るご家庭では、配慮も必要になってきます。

 
島の古い家の場合であれば、家が大きいので空き部屋を仕事部屋に活用することが容易な解決方法だと思います。

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また別棟で建つ納屋の活用や空き地にリモートワークできる小さな部屋(空間)を増築する事も可能だと思います。

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 畑向こうの小さな小屋で仕事をし、家に戻るときには新鮮な野菜を摘んでくる…そんな生活イメージも考えすぎではなく、島では容易に出来ることです(^^)

 ただどんな場合でも、リモートワークするには仕事の資料や必要な周辺機器から文具や消耗品までも置けるスペースは必要です。整理しやすい収納も、場を作る際は大事なポイントですね。

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佐渡 小屋裏からの…

風強く吹き荒れる本日の佐渡島です。
荒天によりカーフェリーの一部欠航やジェットフォイルの全便欠航となり、春彼岸連休の人の動きにも影響しています。

また春になり農作業も動き出す時期ですし、家屋だけでなくビニルハウスなど一次産業の施設の被害が無ければ良いな、と思います。

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過日、某神社の附属建物雨漏りのご相談を受け小屋裏に潜って現場調査してきました。

調査後は、雨漏りの原因と対策(修理方針)について近くの集会所で報告。
建築の専門用語を使うのを極力控え、黒板に絵を描き一般の方に出来るだけ分かりやすく話し、皆さんのご理解いただけたようでした。
今後の展開について未定なこともありますが、関係者の共通認識が出来たことは良いことだと思っています。

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住宅でもそうですが、早期発見と対応(応急処置や修理)は建物を長持ちさせることにつながります。
荒天後は、ぜひ家の見回りをなさってください「^^」/

「佐渡 尖閣湾の土産物店がリニューアルオープン❗️」

 私共で改修工事させて頂いた相川地区にある尖閣湾揚島遊園の土産物店と飲食店が3月16日にそろりとリニューアルオープンいたしました。

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 私が担当した設計デザインのイメージは「相川の海と岩と空、そして木々」。現場監理では、無垢材(杉板や米杉)の張り方(タテ、ヨコ、ヨロイ)や色・木目などを意識と工夫をしつつも、出来るだけシンプルな仕上げを心がけました。

 (↑写真の)店内奥にある板壁パネルでは、杉板の源平節無し板を使い、板の白い部分と赤い部分(白太と赤身)の使い方で海から突き出る岩を表現しようと試みました。

……………

さてその飲食店「あげしま海かふぇ」では、リニューアルオープンを機会にメニューも一新。

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 佐渡島の素材を使い一工夫したメニューはとても美味しかったです。写真は、私が食べた「ブリっ子メンチバーガー」と「スパイシーいかカレー」です。

 また土産物店で販売しているオリジナル絵葉書(¥200/枚)も可愛くて、ここを訪れる女性のお客様からも好評の様です。


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※そろりとスタートしたばかりのお店なので、今後は盛り付け方など多少変わることもあるかもしれません。

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コロナウィルスによる自粛ムード漂う昨今ですが、多くの方がこちらに来訪され迫力ある景色を味やお土産と共に楽しんで頂けたら、と思います。

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海から岩を眺めるのは、大人でも童心に戻るほど楽しいですよ!‥あくまで私感ですが(^_^;)

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佐渡 過日の小木・宿根木にて

天候に恵まれた過日、仕事で出かけたついでに佐渡島南部に位置する小木地区の宿根木集落を久しぶりに訪ねました。

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文化庁が認めたこの伝建地区は、古い仕様で小さな木造住宅が多く集まる観光スポットでもあり、私の好きな場所です。

今回訪ねたのはこの地区で工事中の建物を見る機会に恵まれたからでした。

外壁に使用している杉板は厚みが1寸(3センチ)あり、それを幅方向や上下方向ともに合い欠きして使用していました。また竹小舞を編んだ昔ながらの土壁仕上げも見ることが出来ました。外壁厚板は、和釘で固定され、未塗装のままで仕上がりということでした。それゆえに素朴な仕上がりとなっているのかもしれません。
こうした板使いの工夫や昔ながらの壁塗りは仕上がってしまうとわからないので、とても為になりました。

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写真の様に、家々の連なりが面白い場所でもあります。
また訪ねます。
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春陽気にはまだ遠いものの、晴れた時の日差しは春が近いことを気づかせてくれた一日でもありました。

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「佐渡 土産物店の改修工事/最終盤に」

今日の佐渡は、朝から吹雪きその後雨や曇りを繰り返す変わりやすい冬型の天候に戻りました。

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使いやすさや板など自然素材の配分(バランス)など着工してからもデザイン面でアレコレ悩んできた現場でしたが、作業も納得ゆく形で最終盤に入りました。

粘り強い協力業者のお陰もあり、順調に進めて来れました。

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振り返ると…特別ではない建築素材(自然素材)を使って、どうしたらデザイン一つで空間に品が生まれるか!を考え続けて良かった様に思います。

 

 

「佐渡 土産物店の内部改修始まる」

ご覧頂きありがとうございます。

あらためて、本年もよろしくお願いいたします。

 

例年ほど雪の無い佐渡島です。

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 年明けは、昨年から取り掛かっていた土産物店改修工事の内部改修の作業を始めました。

 昭和感たっぷりだった既存の場所を、無垢の板を多様に組み合わせた質感の有る内部空間にしようと考えています。

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↑昨年末に終えた外壁。

外壁は杉板で目板張り(WLE塗り)にし、経年変化で古い船小屋の様なシルバーグレー色になれば!と思っています。

自然で渋く、それでいて懐かしい…そんな場所を目指しています。
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↑内部改修の始まった現場

解体工事を済ませ片付くまでは、図面通りのイメージで進められるかどうか、(この現場にかかわらず)改修工事独特の不安や緊張感もありますが、関わる協力業者と知恵を出し合い解決してゆくのは仲間たちと挑む楽しさもあります。

そしてその場を良くして行きます。