工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 漏水かどうかを確かめるには/寄り添う家づくり

 佐渡島では、低温(氷点下)の日が続いたことで水道管が破裂した後に、寒さが緩んで水が漏れる事故が相次いでおり、水道の使用量が急増したことで貯水池の水位が大幅に低下する状況になってしまいました。このため昨日(28日)の午後5時ごろから給水の停止(断水)や制限をしています。
 そのため本日から災害派遣を依頼された島外自衛隊の皆さんが、給水車輛を島に運び込んで、市職員と共に水の不自由にたち向かっています。
※参考リンク:NHKニュースから引用

www3.nhk.or.jp
【漏水かどうかを確かめるには】
断水の状況だけでも不安や疲れは溜まって行くと思いますが、まずは御自宅の水道の自主点検をお勧めします。
手順は、以下の通り簡単です。
①量水器を探す。
②水道メーターの状況を確かめ、漏水かどうかを把握する
③漏水している場合の対応
具体的には、本日私が行ってきた点検写真をアップしながら下に説明します。
①-1量水器を探す。

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↓だいたいこの辺りだったかな?という場所の雪をかき…量水器を確認!
実は私が想っていた場所からは、ちょっとずれた位置に量水器は有りました。
ポイント:普段から量水器の位置を覚えておくか、冬は近くに印を残す!

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①‐2:量水器のふたの開け方※女性やお年寄りでも簡単にできる方法

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②-1:量水器の内部を確認

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写真の様に量水器のフタを開けると、検針メーターと配管、そしてバルブが確認できますので、まずは自宅で水道を使っていない事を確かめた上でメーター部分に注目して下さい。

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ここで注目するのは、銀色の多角形部分(コマと呼んだりします)が回転しているかどうか!です。
家で水を使用していない(家の全ての蛇口(水栓)は閉まっている)のに、この部分が回転しているとなれば、漏水している事になります。著しい漏水の場合は、この部分が勢いよく回転し続けます。

②-2:漏水している場合の対応
まずは、バルブを水道管と直角方法に回してください。そうすることで、水はメーターの手前で止まること
になります。
※2枚上の写真で示した止水状態にする。

②-3:漏水していなくても今後の凍結破裂が心配な場合
量水器内のバルブを閉めたら、水道メーターから家の内部までの配管内に残った水を抜く事をしてみてください。方法は簡単です。家内部のどこでも良いですから、蛇口(水栓)を開け水を出し切ってください。(ただしそのまま捨てるのは断水中は勿体無いので、容器に受けた方が良いです。)

③漏水している場合の対応
これまで出入りしている水道業者が各家庭にはおられると思いますので、その業者さんへ直接状況を伝えて下さい。その際は、より具体的であった方が対応も的確になると思います。
例えば…
「(具体的に)※※で水が噴き出している」
「家で水を使っていないのに、水道メーターの銀色のコマが回っている」
ただ私の聞いたところでは、現在水道業者も多くの物件の対応に追われ、順番待ちになる様です。
それでもバルブを閉めておくことで不自由は有るにせよ、漏水の状況を確認や改善もされますので一定の安心につながると私は思います。

以上、お役に立てば幸いです。

川上工務店/川上巧

=追記/量水器とバルブが別々の場合=
古いお住まいの場合、稀に量水器とバルブが別々になっている場合があります。(下写真)

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この場合は、量水器で銀色のコマの回転を確認し、バルブを水道管と直角方向にする事で大丈夫です。

佐渡 反り/御堂の部分修繕

工場では、古い御堂の部分修繕にともなう屋根材料の墨付け加工に取り組んでいます。

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住宅では一般的な材料は直線的ですが、今回の様な事例では見える材料も反りの曲線が出てきます。そして材料のサイズも大きい!
現場で既存の材料を慎重に写しとり、新しい材料へ墨付けし加工する…そんな感じで進めています。
ちなみに使用している木材は、現場付近で調達した佐渡産の杉材です。

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佐渡 荒天後の見回り点検

ここ数日は、暴風雪警報が発令され船の欠航が続いた佐渡島ですが、氷点下の陸上では連日地吹雪が吹き荒れています。今日から渡航も一部再開されましたので一安心ですが、吹き荒れる地吹雪は車を運転していてとても怖い感じがいたします。
また氷点下の気温が続き、水道の凍結事例も多くなってきています。ご注意ください。

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「家の見回り点検について」
連日の荒天で見回りできませんでしたが、天候の落ち着いた来週に住まいの見回り点検を実施する予定です。
佐渡里想人・会員の皆様、ご安心ください。

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佐渡 気になる記事/レモン市場/古民家

気になる記事を見つけましたので、この場でもリンクします。 
 「レモン市場」という言葉(経済用語)の意味は下記のリンクにも書かれている通りですが、佐渡の中古住宅や古民家の取引でもそうならない様に願いたいところです。
 たとえば、田舎暮らしを始めようとして古民家を取得する場合は、元の所有者がどれだけ維持し続けてきたかどうかが、その建物の価値そのものを大きく変えると私は思います。(単純に空き家になってからの年数で判断しない方が良い時もありますので)

ameblo.jp

 また物件を見る際は不動産業者だけでなく、傷み具合など判断できる建築士に見て(インスペクションして)もらう事を私は薦めます。その際は建築士に対する費用弁償が前提です。(専門家の眼で確認してもらう訳ですからね「^^」)
 これからの佐渡島は加速度的に古民家や中古物件が 出てくると思いますが、まずは物件を扱っている不動産業者が信頼のおける業者かどうかを調べた上で、先述のとおり専門家と現場をまわり適正なアドバイスを受け、確かな物件を入手される事を私はお薦めします。そうすることで工務店施工にしようとDIY施工にしようと、全体を大がかりに修繕することなく施工費も抑えてゆけることにつながります。

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 写真の物件は現在私が相談を受けているものですが、床の傷みが気になるものの、まずまず良の物件だと思いました。またこの記事が、これから佐渡島で中古物件や古民家を購入し住まい続ける方々のお役に立てば幸いです。

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佐渡 ブログ再開!/寄り添う家づくり

新年明けまして、おめでとうございます。
昨年の10月半ばから約3か月の期間ブログやSNSを休んでおり、私をよく知る方々にはご心配もおかけしましたが、鏡開きの本日より再開しますので、よろしくお願いいたします。(元気ですから、ご安心ください「^0^」/)

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「お客様に寄り添う家づくり」
 SNSやウェブ更新を休んでいた3か月間ですが、仕事面では忙しくさせて頂いておりました。築80年越える古民家で介護と子供家族が集える為のリノベーション、築100年の古民家で多用途に使えるダイニングキッチンのためのリノベーション、築50年経つ住まいで介護のしやすさを想定しつつ子供家族が快適に暮らせるためのリノベーションなどなど。(どの現場もお客様のプライバシーに配慮し、ウェブでの公開は控えています)

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 そうした現場で、お客様のご要望(目的)を一言で済ませるなら「将来とも使いやすい家に!」となりますが、各物件とも同じ回答では無く、それぞれの家族に合わせた”使いやすさ”を考え提案する必要がありました。(床壁天井内など仕上げると見えなくなる部分の断熱・気密性向上は当然の事として)目的は同じでも、具体的には異なる提案を考え続けていました。

 今年もそうした「お客様に寄り添う家づくり」を、各職人と共にチーム力で仕上げて行きますので、何卒よろしくお願い申し上げます。佐渡島の小さな工務店なので、数多くの事は出来ませんが、各現場でいろいろ提案をし満足度の高い家づくりをしてゆきます。

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佐渡 ひょうご屋/個展のお知らせ

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佐渡島・小木地区に在るシェアスペース「ひょうご屋」さんで、個展が行われます。
「くまのひでのぶ個展:風が歌うから ぼくはどこまででも行こう」です。
作者くまのさんがこのシェアスペースで個展を行うのは2回目。
前回は今年の3月に行われましたが、たいへん好評で、可愛らしく、気持ちの安らぐ作品が多数展示されていました。(以下リンクは、前回のもの)

http://reimikumano.wixsite.com/lots-of/single-post/2017/02/28/%E3%81%B2%E3%82%87%E3%81%86%E3%81%94%E5%B1%8B%E3%81%A7%E5%88%9D%E3%81%AE%E5%80%8B%E5%B1%95-%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%82%82%E3%80%81%E3%81%84%E3%81%A4%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%82%82

「くまのひでのぶ個展:風が歌うから ぼくはどこまででも行こう」
◇日時:平成29年10月18日~23日 11:00~17:00
◇場所:シェアスペース ひょうご屋
◇住所:952-0604 新潟県 佐渡市小木町483
「会場の雰囲気 1階」
オーナー様の、築70年の町屋を良い形で残し使って行こう!という心意気に共鳴し、私どもでリノベーションしたシャアスペース「ひょうご屋」も、徐々に徐々に良くなりまして…『こんな場所を使ってみたい!!』という場所に仕上がっています。(DIY企画で改修した2階もイイ雰囲気です。)

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個展の期間中、多くの方がこの場所を訪れて頂ける事を願ってます。
是非、お越しください「^^」

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佐渡 使い続けられる可能性を残す/土蔵の土間修繕

床下の環境が湿気や風通し不足でとても悪く、シロアリ被害も加わり床そのものが部分的に傾斜したり落ちかけた土蔵の修繕対応を過日しました。
「将来も使い続けられる可能性を残す」
《土蔵は残したいが将来の使い道は未定》…そんなお客様とのやり取りで考えたポイントは、使い続けられる可能性を残す事でした。
 具体的には、板床と下地木材を撤去、防湿シートを敷設した上に土間コンクリートを打設し、直下地面からの湿気を極力抑える事と、石積み基礎の換気口から蛇やネズミ、ネコが侵入して来ないなどの対策を施す事にしました。

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 ただ結果として土蔵の出入り口や階段周辺は、60センチほどの段差が生じていますが、将来再び木製下地に床を張ったとしても安心していられますので、程よい過程で工事を止める選択をしました。
将来の自由度を保ちつつ、悪い状況を元から解決できたように思います。
「薬剤を使わない判断」
お客様は薬剤を使用したシロアリ駆除を当初考えておられましたが、有害でもあり薬剤の効く一定期間を過ぎたら意味をなさない事が、今回の判断を決めました。
根本的な解決方法は、床下の悪い環境を改善することだと理解した上での判断でした。