漆(うるし)塗装
長年お付き合いさせて頂いているお客様から、木製建具を新調したいとの依頼があり、了解を得たうえで(昔ながらの)漆による塗装を施しています。(新しい建具を設置する部屋は、佐渡の古民家によく見られるオマエという部屋)
さて…佐渡でも漆を扱う職人も、数えるほどしか居なくなりました。
また漆による塗装は工程も多く、時間も要する為、現代の急ぐ社会には不向きな面も在るかも知れませんが、仕上がったモノは独特の深みと経年変化があるため、1回製作すれば長く愛されるモノになると僕は思っています。
それゆえ古民家の建具などは、大変貴重なモノであり、再利用をお勧めしています。
ここで漆塗りの工程を書きますと・・・
1、色付け:白木の建具に赤ベンガラとトノコを混ぜ、着色します。
2、目止め:着色した建具に柿渋を2回塗り、漆を塗る前の目止めをします。
3、拭き漆:目止めをした建具に漆の下塗りを2回行います。
4、磨き(研ぎ):下塗りした漆の面を、磨いてゆく作業
5、仕上げ塗り:仕上げの漆を塗ります。
以上の工程になります。
職人の手により手間暇かけて、素晴らしい一品に仕上がってゆきます。
参考写真:漆を塗った佐渡の住宅。
(写真では奥行きのある色が出しきれていないかも知れませんが、ご了承ください。)
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