工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

新潟 ヘリマネ6/被災建造物の保全・修復と庭園文化論

過日、新潟市内でヘリマネ講座の6回目が行われました。
講義内容は「被災建造物の保全・修復」と「庭園文化論」でした。

まず前半の「被災建造物の保全・修復」で、建物修復支援ネットワークの長谷川順一さんより講義を受けました。

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長谷川さんは、地震などで被災した建物の状況調査と仮復旧、その後の本復旧工事に渡るまで現場を知るベテランの方でした。
あくまで私の主観ですが…彼の根本に在るのは「日本建築の技術力の素晴らしさを受け継ぐ」事であるように感じました。
被災した古い木造建物でも、現代の技術で蘇らせたい」意思は十分に伝わってきました。
いろいろな補強の方法と復旧の仕方の全てを理解するには、今回の講義では時間が足りませんでしたので、頂いた資料をもとに今後へ活かして行こうと思います。

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その後の「庭園文化論」では、国外でも活躍されている土沼隆雄さんのお話を聞きました。

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土沼さんの話を聞きながらまず思った事は…庭園と観る人の関係性でした。
その庭を観る人が、どの様な心境になってゆくかは、とても大切です。
妙な表現かも知れませんが「その人の本質を、庭の風景で感じ取る」事もある気がいたします。
また昔の庭は、更に古い年代の庭からの変遷をしてきている、という流れの話は面白かったです。(やはりその道で、過去に頼り過ぎずイノベーションしてきた造園家の努力なのだと思います。)

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ただ現在は、昔の様な大がかりな庭造りも稀になってきています。
しかし家づくりをする上では「アプローチの工夫や植樹も含めた外構計画」はとても大事です。
住まいは外とのつながりを持っていた方が、より快適になりますから。

次回のヘリマネ記事は「ヘリマネ7/高田編」です。
お楽しみに!

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《高田の日常風景/雁木の下で》