工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 バラで乾かす:川上工務店としての常識

年明けに入荷した小割り材の整理を、たまたま手の空いていたスタッフに頼んだ所(本人も悪気なく)束ねてある状態のまま整理していた為、1本1本バラにして立て掛けるよう指示のし直しをしました。

束ねてあった方が合理的で片付けもし易いし、束ねたままでも乾燥できるのでは?…と思いがちですし、実際束ねたまま保管してあったり、束のまま配達している島内の工務店を見かけたりもします。

しかしバラバラにしてから立て掛けた方が、木の1本1本に風も通りやすく、乾燥しやすくなり、木の性(しょう…性格)まできちんと工場で把握できるため、現場に乾燥の甘いねじれた木材などを運び込む事は、なくなります。(KD材と呼ぶ人工乾燥木材の場合でも、全く佐渡の環境と違う場所から入荷しますので、同様にバラして佐渡の風を通して現場搬入する事にしています。)

仕上げてしまえば隠れてしまう下地材料にまで神経を注ぐ事は「仕事を依頼してくれたお客様への信頼と安心の為」というのがウチの常識です。

料理でも美味しく仕上げるには”下ごしらえ”が肝心と言われるように、地味な見えない部分の作業が建築工事でも大事だぞ、と祖父が僕に小さい頃から言っていたのを、ふと思い出した出来事でした。