工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 「無難だから」は禁物/増築工事での打ち合わせ

現場は、晴れ間続きのお蔭もあり順調に進んでいます。
今日は朝から左官職人が基礎天端のモルタル塗りを行い、設備業者も外回りの配管作業を施しました。
いよいよ、建て方《上棟》に向けての段取りを組んでまいります。
        

        


さて…今日は祝日でしたので、(私の説明付きで)お客様ご夫妻から現場の進み具合を確認して頂きつつ、外回りの色柄打ち合わせを行いました。
今回の打ち合わせで決めようと思っているのは、日本瓦の屋根の色とアルミサッシ、そして外壁の3つでした。
アルミサッシの色については、私の提案通りで決定し、以下の打ち合わせとなりました。

「外壁について」
ただ外壁は、ご夫妻でも迷われているご様子でしたので、今日の結論としては「保留」としました。
※建設地は防火対象の地域ではありませんので防火サイディングにこだわる必要もありません。また佐渡の環境で一番長持ちする外壁材は「板」である、と説明しました。
※※窯業系サイディングは、仕上った物を張ればよいので施工性は良いのですが、5年ほどで塗装を施す必要が出る場合も有り、維持管理の点で私個人的にはお勧めしたい素材ではありません。また経年した外壁を塗装するにしても、張った当初の微妙な色合いまで施す事は大変費用の掛かる事でもありますし、かといって単色で塗装を施すと柄によっては「とても安っぽく」なる欠点があります。

お客様の好みを聞けば早く済む打ち合わせ内容に思われがちですが、私は将来的な維持管理の点まで説明して打ち合わせする事にしています。

「屋根について」
今回の増築工事では、納屋と既存小住宅との間をつなぐ様に増築しますので、それらの屋根が「黒色」である為その色に合わせるのが無難と言えば無難です。
しかしその「無難という思い込み」を私はお客様に薦めるのは良いとは思いませんので、屋根業者から瓦の実物を拝借し打ち合わせに臨みました。

屋根の色だけでもいろいろな事が話し合われた今回の打ち合わせですが、結論は「黒色」に決定しました。
ただしその結論は「無難だから」ではなく、「キチンと比較をした上での結論」です。
下の写真の様に、瓦もいろいろな色が有る事を理解してからの結論、なので打ち合わせ後のご夫妻はとても納得されていました。