工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 ひょうご屋シーズン2/全体ミーティング

現場は、店舗の雰囲気を十分醸し出してきましたが、ここでお客様と工事関係者が集い全体ミーティングを行いました。(この段階でお客様にはかなり満足して頂いてますが、更に良くするためのミーティングです。)

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お客様の望むことを、細かい所まで理解し、いろいろな対応策を絞り込み形にして行くには、とても意味のある集まりでした。
微妙なニュアンスを理解し提案するには、現場で話し合った方が解決の近道ですね「^^」

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現場はあと数日進めた後いったん夏休みをし、9月から再開する運びとなりました。

佐渡 さんざBAR/ファサード色付き

暑い日が続きますが、風もそよいでいますので木々の日陰下だと快適な佐渡島です。
それでも塩飴なめて、熱中症に気を付けています。
ファサード色付き」
手さぐりで進めている訳ではありませんが、店舗の工事は楽しさと同時に難しさも同居しています。
また住宅の工事よりもお店となれば、近隣の方だけでなく通りかかる車の中からも「いったい何が出来上がるんだろう?何の店になるんだろう??いつオープンするんだろう???」といった注目が日に日に増している様です。
頑張ります。

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現場では、外部の塗装を施しファサードがいよいよ具体化してきました。使用した外壁は杉板ですが、両サイドとくぼませた正面は板の張り方を変えています。また両サイドの板は、渋めにウッドロングエコとし、正面は白に塗り分け調子を整えています。


佐渡 さんざBAR/厨房から見える壁

日が経つに連れ暑さ増す佐渡島です。
このブログをご覧の皆様も、熱中症には十分ご注意ください。
暑さ対策のため扇風機フル回転しつつ、この現場の大工スタッフは内部造作を順調に進めています。
「厨房から見える壁」
先日のブログでは、このお店のBARカウンターについてふれました。
今回は”厨房から見える客席の壁”について、書いてみようと思います。
仕事の依頼を頂いた際、店主となるお施主さんにとっても「この店いいなぁ!」と思う様な事が出来たら、とざっくり考えておりました。家づくりであれば…対面キッチンで調理する奥様が目にする食堂側の心地良さをどうしたら良いか、を考える様なことです。

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アレコレ考えた結果として、杉の板をタテ使いにしたヨロイ張りにしました。
壁の左手側が海で、右手側が加茂湖(汽水湖)という立地条件と板を(上下方向で)素直に使いながら個性的な壁を意識した結果です。
板の使い方や節がさざ波のような感じになるかどうかはわかりませんが「^^」>

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佐渡 さんざBAR(ばる)/カウンター材に思いを込め

現場作業が進む中、工場では数日前からBARカウンターの製作に取り掛かってもらいました。
少量のアルコールでもすぐ酔っぱらう私が申すのも何ですが(苦笑)…BAR全体の重心というか顔というものは、優れたインテリアよりカウンターそのものに在る(あるいは宿る)と思っています。(もちろんBARというだけに、足元の止まり木も必要ですが)
そのため今回の仕事の話をお聞きした当初から、カウンター材は安っぽいモノやまして偽物をこの店では使いたくない、と考えてきました。

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その結果、佐渡産のケヤキ板を思い切って使う事にしました。
先代(亡父)が調達し、30年近く工場でじっくりと自然乾燥させた厚み約7センチほどの材料です。

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そして(幅方向で)2枚つなぎ合わせ、木目が柔らかく曲線を描きながら寄り添う感じで作っています。なぜこうしたか?はこのお店のお客様が気づきイメージしてくれれば、良いと思ってます「^^」
それにしましても、こうしたことを考えながらする仕事は、家づくりとまた違った楽しさがありますね。


佐渡 さんざBAR(ばる)/客席部分の天井仕上げ

本格的な梅雨入りに加え、台風通過などの気象状況もあり、内部の造作を進めている現場です。
「客席部分の天井仕上げ」
今日は、客席部分の天井張りを行いました。
仕上げ材は、国産杉材の本実板です。
さすが無垢材!板一枚一枚異なる木目や節と色合いが、本物の良さを感じさせてくれます。

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営業中の暖冷房負荷を出来るだけ低減するため、断熱材もしっかり入れた後で仕上げています。(仕上げて見えなくなってしまう場所も、大工スタッフは大事に取り扱っています。)

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佐渡 大雨警報後の見回り

梅雨前線の停滞と台風3号の通過に伴い被災された地域の皆様へ、お見舞い申し上げます。
佐渡島は、台風直撃を免れたとはいえ昨日までは雨もそれなりに降りました。ともない昨日は大雨警報も発令されました。しかし結果的には(全国ニュースで報じられた)県内上越地域の様な豪雨にはなりませんでしたので、ご安心頂きたいと思います。
それでも明日と明後日にかけ、佐渡里想人の会員宅へは見回り点検に向かい、安全確認してきます。
雨漏りや瓦のズレなどの無いことを願いつつ。

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《昨日日中の加茂湖の様子》
波風共にそれほど荒れていませんでしたが、白鳥のつがいは牡蠣小屋に近い湖畔で休んでおりました。

新潟 APWフォーラム2017にて/松尾和也氏の講演

6月29日朱鷺メッセで行われたAPWフォーラム2017(主催:YKKap)では、贅沢にも二人の著名な方々から講義を受ける機会に恵まれました。
第1部は(一社)パッシブハウスジャパン理事で1級建築士事務所を営む松尾和也氏。建物の温熱環境の実践に関するスペシャリストで、住宅も多く手掛ける方です。
しかし今回の講義では、温熱的に快適な家の設計をする上で基本的かつ大切な事が際立っていたように思います。

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↑同じ数の立方体を使っていても、面の数は大きく異なる・・・という話の中では、予算を把握したボリュームを設計の初期段階で組み立てることの意義を説明しています。

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↑同じ平面形状を持つ建物でも、配置される向きによって暖かさは変わる(暖かさが変わるという事は、暖房費も増エネや省エネに変わるという事です)・・・この話では、暖冷房費も意識した設計をすること、を話されました。

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↑春秋分日における採光取得の必要性について、また冬至の日射取得と夏至の遮熱に対する基本的な捉え方や対応についての話されました。また混み合った住宅地における設計手法の話では、日影図による解説がわかりやすかったですし、エアコンの能力区分や外壁よりも窓を高断熱化する意義についても話はおよびました。

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↑講演中の松尾和也氏
 繰り返しになりますが、今回の講義では、温熱的に快適な家の設計をする上で基本的かつ大切な事が際立っていたように思います。デザインだけに偏った設計をするよりも竣工後の光熱費までも意識した設計をする必要が有る、ということです。
私も頑張ります。