工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 家づくり考/曖昧な言葉を形に

言葉でイメージを伝えるのが難しい事は、家づくりでも同様です。
私自身も「居心地良い」とか「快適」という言葉を使いますが、具体的に?と問われれば表現のむずかしさを感じております。

たとえば建築の環境用語には「快適指数」というものもありますが、人間が感じる暑さや寒さは、温度、湿度、輻射温度、気流速度、人の活動量、衣服の着衣量や熱抵抗などに左右されますので、数値で表してもなかなか生活感の湧かないものです。

それより「風通りが良い」「夏涼しく、冬暖かい」「素敵な風景が見える」と申し上げた方が「快適に対するイメージ」をお客様も描きやすくなる、と私は思っています。五感の方が伝わりやすいのですね。
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とはいえ言葉は、とても曖昧なものです。
家づくりでは、その曖昧な言葉で多くのやり取りをし、計画案を考え、図面化して行く事がまず求められます。
ただし作成された図面だけでは、まだ”実物イメージを描いただけで”完全ではありません。
そこから先は、進み始めた現場で施主と施工者のコミュニケーションで具体化して行くのが、最善だと私は思います。
平面から立体に変わった時、すなわち「実物が目の前に見えるようになった時」こそ、曖昧さは薄れ、お施主さん側からも明確に見えてくるものがあるからです。