工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

硬話Ⅰ katai hanasi

束縛された農地過疎農地」

定年退職後「佐渡で畑でも耕しながら豊かな自然を満喫して住みたい」と願う島外の方から依頼を受け、「農地を含む土地の取得」について簡単に調査したのですが、農地法による規制が余りにも現実離れしていて、驚きました。

「農地を含む土地の売買は、地元で5,000㎡以上耕作している方にしか、売買の交渉する権利はない※」と主旨の規制だったからです。
※問合せした農業委員会の発言によります。(以下、農委談)

僕はこの規制に対し、≪自由の拘束(束縛)≫を感じ取りました。

また正直、物凄い不安な気持ちになりました。以下、その要旨です。

1「農業を営んでいると、自由な土地の売買が出来ない」
2「過疎地では他の地域からの農業後継者を、受け入れられない」
3「田舎暮らしを夢見る人のニーズを奪う」
4「ビジネスとしての農業の可能性を狭めている。※」
※農業特区というのも経済特区で有るようですが、佐渡の場合はまだまだ立ち遅れている現状の様子でした。(農委談)

思うに・・・
3に関しては、佐渡のような過疎地域に経済活動も伴う新しい活力(人々)を導けない。
また4に関して、(経営方法によリますが)雇用の拡大とより多く納税する可能性を打ち消している。
・・・などなど地域を再・活性できないデメリットも、いろいろ考えられます。

多くの団塊世代が都市部にこだわらない自由な生活をする可能性がある現状、そして佐渡だけでなく地方の過疎地を見据えた時、このままの規制で過疎農地の再生が可能だとは考え難い、と思います。

僕も短時間での調査で、勝手な解釈をしていたりしているかもしれませんが、この何とも言えない「不自由な気持ち」が元となり、この文章を書くに至りました。

結びに
「地目変更について」
農地に関しては、地目を農地転用して宅地にする方法もありますが、この方法を選択しなくても良い自由さに、僕はあこがれます。
なぜなら農地転用を審査する農業委員会の立場では「農業と農地を守る!」事が原則である為に、なかなか簡単には行かないのが現状だからです。
それゆえ大元である農地法を改正するか緩和措置で、地方の過疎農地を救済した方が良いと思いました。