佐渡 ときどき猫/Go forward!
昨年の秋頃から、事務所に若そうな⁉野良猫が時々訪ねて来るようになりました。
野良なのでなつくことはありませんが、来た時だけ餌を与えています。
その猫が年明けに来てくれました。
猫は表情も様々。
私の勘違いと分かりつつも、美しい目は何かを伝えてくる気がします。
特に野良として生き抜いている猫だけに。
Go forward !
年明けあらためて前向きに学び、挑戦し、依頼者のために良い仕事をして行こう!と思います。
佐渡 謹賀新年!&これからの家づくり
新年明けまして、おめでとうございます。
今年も家づくり・家なおし(新築・改修工事)で、大工スタッフや協力業者と共に精進させて頂きますので、引き続きよろしくお願いいたします。
=豪雪による被害=
ニュースでご存じの方も多いと思いますが、12/18から12/26にかけ佐渡島でも豪雪となり被害が出ました。倒木により最長で9日間停電した地域も有りました。(現在電気は復旧しましたが、一部の地域では光回線の復旧していない地域もあるとのことです)
私どもはこうした被害を免れましたが、私なりに学んだこと・考えさせられることも有りました。その中でも特に考えたのは「真冬の停電時に、家で安全に過ごすには!」ということでした。
被災した人の話では、照明は電池式ライトやロウソク、ランタンを使い、暖房や湯沸しは片付けていた開放式ストーブを使い過ごした、ということでした。(薪ストーブで過ごした方も中には居られた様です)
とはいえ古い家屋で、開口部の断熱性が低く断熱材も満足に入っていない家では暖房も気休め程度だったと思います。
=これからの家づくり=
被災時の照明や暖房は先述の対応でやむを得ないとも思いますが、私は家がそもそも冬寒すぎる(夏暑すぎる)点が大きな問題ではないかと考えます。
そうした家では暖冷房時に”大きな光熱費”として家計に影響を及ぼし、健康被害としてヒートショックの可能性も高くなります。
そして島内に電力供給している東北電力も、今年の4月1日から平均約34%の料金の値上げをします。
www.tohoku-epco.co.jp私としましては…
(光熱費を抑えられる)冬暖かく夏涼しい家に!
(大きな古い家であれば)冬暖かく夏涼しい居住部分(安全地帯)に!
…を提案します。
万が一の停電時にも、冬冷めにくく、夏暑くなりにくい家にしてあれば安心できます。
そのためには、家の高気密高断熱化や断熱改修で実現できますので。
=補足=
今回の記事では効率と燃費の良い家づくりを主題に書きましたが、断熱・気密性向上の前に耐震上「丈夫な家」であることが前提となります。新築・改修の工事内容を問わず、耐震性の向上に努めることも大事だと私は考えています。(新築時であれば、耐震等級3を目指しましょう!)
「佐渡 一人住まいの高齢者に,維持管理を伝え」
過日,一人住まいのお婆さんから…
「外から出入りするとこの戸がいざらんもんらし,いっぺん見てもらえんかや〜。(標準語訳:外から出入りする場所の戸が動かないので,一度見てくれませんか。)」
…と連絡受け対応しました。
お婆さんは自分の親世代。
そして一人住まい。
外に出る事,出歩く事が無くなれば、認知症や足腰の老劣化も心配でした。
戸の動きが悪かった原因は3つ。
⑴錆びたレール周りに砂が溜まっていた。
⑵戸車の劣化。
⑶レールの歪み。
⑶を直す場合大がかり(支出も大)になるので,⑴と⑵への対応をした次第です。
その際,80歳半ばの方には恐縮でしたが
「無理せずで良いのでレール周りの掃除をして,その時は戸も数回動かしてみて下さい」
とアフターケアのポイントを伝え,帰ってきました。
お婆さんには引き続き長生きして頂きたいと思います👍
「新潟・柏崎 ヘリマネ勉強会」
昨日柏崎で行われたヘリテージマネージャーの勉強会に,仲間と共に参加しました。
会場は1938年に公会堂として建てられ,2007年に国登録有形文化財登録された「かしわざき市民活動センターまちから」。
今回は,勉強会といっても堅苦しい内容ではなく、講師による短めな前説の後に8人/グループ で建物の資料をもとに建立年代を推測するワークショップ形式で進められました。
関係者を含め40人ほどの集まりでしたが,いくつかのヒントから古い建物の年代推測するのはとてもワクワクしました。
グループ 協議の後,お題10物件の年代をグループ 毎に発表し,講師よりその根拠と正解が公表されました。私のグループの 正解率は9件。まぁまぁの出来でした♪
とはいえその正解率よりも、建物情報や時代背景を元にし思い込みを捨てチームで協議する事に,この勉強会の意義があった様に思います。
今回の勉強会で養ったことを,古い建物の残る佐渡島でも自分なりに活かして行こうと思います。
「佐渡 初見:中古住宅のリノベを練る」
中古住宅を取得した相談者の来島に合わせ,この連休時に築50年越えと思われるその物件を見せてもらった。
=建物の状況=
木造平家の住宅には基礎は無く,外周部に切石を回した上に乗っていて,過去に増築した形跡がある。
杉目板張りの外壁は全体的に老朽化が進んでいて、(方位にもよるが)切石に接する部分は腐朽が強め。
しかしありがたいことに,和瓦屋根は過去に葺き替えたそうでまだ新しく,雨漏りも無い。内部の床は簡易改修した程度で(腐朽により)フワフワしている。全体的には床下地から直す必要がありそうだ。
また断熱材も入っていないので,夏暑く冬寒い家である。
……………
既存の柱位置がわかる手書きの平面野帳を作り、各部屋の写真を撮りその日の仕事を終えた。
相談者ご家族に喜んで頂ける様,これから楽しんでリノベーションを練ることにする👍
直すのは技術より強い意志/土蔵屋根の修繕工事
人は時に様々な事情で,分かっていても専門家に対応依頼出来ず,建物の腐朽が進んでしまう事もあります。
今回の仕事もそうした背景を感じましたが、大工スタッフと現場で材料や傷み具合を確かめ協議し修繕する事にしました。
何とかしたい!は,大概は技術的に何とかなります。
しかしそのためには所有者の直そうとする強い意志が必要になります。
私も例年より帰省時の打合せが多いため,帰省される方も多い年になる気がしていますが,(直すかどうかは別にしても)その際には実家の傷み具合を確かめておく事をお勧めします。