工務店 佐渡 takumi-2jamの日記

佐渡島で自然素材をふんだんに使った家づくりに取り組みながら、気ままに書き綴っています。

佐渡 川上工務店の冬仕事 4・木を知る大工職人


春から始まるリフォーム物件の計画や作図、打ち合わせなどを私が行いつつ、工場ではスタッフ全員で”小さな御社”の制作をコツコツと進めています。

寺社建築では、刻まれた木がそのまま表わされるため、精度と技術が要求されます。

一番若いスタッフにとっても、(間違いの許されない)緊張の続く毎日ですが、大変良い刺激になっていると思います。その緊張感と良い刺激が、一般住宅の様々な工事で活かされますので。
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≪木の曲(クセ)を活かす≫
写真は、お社の出入り口上に対で取り付く「海老虹梁(えびこうりょう)」の材料です。(形状がエビに似ていることからそう呼ばれます。)
伐採から約10年、製材してから約5年経った佐渡産のケヤキを使っています。
この材料は、もともとエビの様に曲がったケヤキ(クセの強いケヤキ)が極めて少ないため、親方もいろいろ探して入手したものです。これからの作業の中で、横面に彫刻が彫られてゆきます。

佐渡でも組み立て大工(ブッツケ大工)が多くなり、木のクセを読んで仕事をする大工職人が少なくなる中、私どもは住宅の建築現場でも、真摯に受け継いでゆこうと思っています。